品質管理活動を行っていくために、指針となる規格が存在します。
それは、何かというと「ISO 9000ファミリー」
- 聞いたことあるけど、内容がわからない
- 初めて聞いた
そんな方に向けて記事を書かせていただきます。
ISO9000ファミリーとは、国際標準化機構が定めた規格です。
そんな事言われると余計に難しくなるよね
今回は記事では、ISO9000ファミリーの概要を解説します。
ざっくり見ていただいて、「ふ〜ん」程度で理解していただければと思います。
別の記事で、改めて細かい内容を解説します。
- ISO 9000ファミリーがどのように作られたか
- ISO 9000ファミリーはどのように構成されているか
ISO 9000ファミリーの歴史
誕生
1970年代後半 世界的に品質管理、品質保証の重要性や必要性についての認識が高まり始めました。
その影響で、それぞれの国で品質管理、品質保証の規格が制定されていきました。
制定したのは良いのですが、各国でバラバラの規格だと貿易等が円滑にできないという悩みが発生!
そこで規格を統合し、国際規格を制定するぞ!!という動きが始まりです。
その時(1979年)作られた技術委員会の名前が『ISO/TC 176』
今も品質管理と品質保証を担当している委員会だよ
TC 176ではイギリスの「BS 5750」とアメリカの「ANSI/ASQC ZI-15」という規格を基礎にして審議を行い、1987年3月に『ISO 9000ファミリー 規格』を制定しました。
ついに完成♪
改訂
ISO 9000ファミリーが制定されてから現在までに4回の改訂がされております。
1度目の改訂(1994年)
主な改定目的
①顧客満足度を高める
②品質改善の活動を重視
③プロセスの考え方の導入
何が変わったか簡単に解説
「不適合を防止すること、検出すること、及び再発防止手段を実施すること」から
「不適合を防止することによって顧客満足を得ること」に変わりました。
この改訂でかなり良くなり、世界中の企業へ広がり「病院」「学校」「軍」までもがISOの観点で物事を見るようになりました。
2度目の改訂(2000年)
主な改訂目的は
①汎用性の向上
②コアになる規格を設ける
何が変わったか簡単に解説
・トップマネジメントの責任
・顧客満足の重み
・組織内のプロセスが重要視
・継続的改善の概念の追加
これらが品質マネジメントの原則となりました。
3度目の改訂(2008年)
主な改訂目的は
前改訂の意図が正しく反映していない品質マネジメントシステムの構築・運用がされている事例が見られた為、わかりやすく、明確にする
何が変わったか簡単に解説
「要求事項の明確化」「曖昧さの除去」「ISO1400 1との整合性の向上」が大きく変わりました
4度目の改訂(2015年:最新版)
主な改訂目的は
ツールであるマニュアル等の文書や様式ではなく、人のあり方にフォーカスする
何が変わったか簡単に解説
・社会環境状況の反映
・利害関係者やリスクへの取り組み強化
・サービス業への配慮
・取得のための活動を無くす
これらを見直し、実績を上げる活動を求めるようになった。
ISO9000ファミリーの構成
ファミリーと表していますが、「なんやねん」となると思いますので、構成を説明します。
ISO9000ファミリーは以下の構成で成り立っています。
簡単に言うと
ISO 9000
「品質マネジメントとはなんですよ」「品質とはなんですよ」
という内容が書かれている
ISO 9001
具体的に、組織が提供する製品やサービスに対して
「顧客満足度を向上させましょうね」
という内容が書かれている
ISO 9004
製品やサービスではなく、組織の品質を持続させるための方法が書かれている
これらをISO9000ファミリーと言います。
※括弧書きで書いているJISQ日本語訳されたものです。
まとめ
ISO 9000ファミリーについて紹介させていただきました。
「品質要求、顧客満足度を満たすための組織を指揮し、管理する方法が書かれている」
と思っていただければ良いかなと思います。
歴史についても触れていますが、覚える必要は一切ありません。
すだおは、品管目線での仕事術を提供しておりますので、指針となる要求事項「ISO 9001」 について別の記事で解説していきますので、そちらをご確認ください。
ゆるっと簡単に解説していきます。
規格書の購入
ISOの規格を購入すると金額が高いので、JISQを購入するのがおすすめ
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